吸音ってなぜ必要?


「吸音」というと普段あまり聴き慣れない言葉ですし、日常生活の中で意識することはほとんど無いですよね。

「吸音」は、よく「防音」や「遮音」とセットでとらえられたりすることが多いのですが、それらとは目的が多少異なります。


「防音」「遮音」は外からの騒音が部屋の中に入ってこないように又は部屋の中で出す音を外に漏れないようにすることが目的ですが、「吸音」は


「空間の中の音環境を調整する」


ためのものです。


私たちが日ごろ耳にする生活音のほとんどは部屋の反響音だと言われています。

部屋の中で音、声を出せば、壁や天井等に何度も反射して反射音同士が混ざる「フラッターエコー(多重反射)」という現象が起こり、そのせいで音がクリアに聞こえないのです。


飲食店なんかで会話が聞きとりにくく、大きな声を出したりといったことをストレスに感じる場面って誰もが経験していると思います。

又職場においても、会議室がひびきすぎて声が聞こえにくいだとか、まわりがうるさくて電話の向こうの声が聞こえづらかったり、

考えてみると知らないあいだにストレスを感じていることが多々あるんです。


それに気づくと、普段の生活のいろんな場面で「吸音」があればもっと快適になるのにと思いますよね。


専門的な空間には「吸音」のための「吸音材」がよく使われています。

例えば、テレビやラジオ等放送関係のスタジオ、音楽関係のリハーサルやレコーディングスタジオ、ホール、シネマ、工場、実験施設、教育施設等ですが我々もよく吸音工事しに行ったりします。

最近はオフィス等の環境改善のために取り入れる企業なんかも増えていますよ。


でも一般的に「吸音」というものの重要性はまだまだ知られていないように感じます。

もっと日常的な場面でも、「吸音」というものを知っていれば生活の質がかなり良くなります。

個人的に趣味を楽しむため(音楽を聴く・演奏する、DVDやTV等観賞、ゲームする)仕事や勉強に集中するため、食事中の会話を楽しむため…。

挙げれば結構出てきます。

さらに近年は、個人的にSNS等で動画を発信したり、趣味で楽器をはじめる人が増えたり、自宅で仕事をする人が増えているのでなおさらです。


まずは自分が過ごす場所の音環境について考えてみましょう。


またの機会に、吸音材を使った製品や設置場所等も紹介してみようと思います。

では。